小官に何の御用ですか?
ええ、ああ、先日ご依頼のあった件ですね。
伺ってますよ。広報部から依頼文が回ってきましたから。

で、ええと、インタビューでしたっけ。
テーマは…?
ああ、「新帝国の立役者、軍幹部の素顔」?すごいタイトルですね。
え?仮題なんですか?
本稿ではもう少しくだけたタイトルになると…はぁ、旧帝国時代には考えられないことですね。

で、我が上官どのについて、というわけですか。
あー、まぁ仰る通りというか、ご存じの通りというか、見栄えはねぇ、大変に良い方ですよ。
見栄えはね。
恐れ多いですけれども、皇帝陛下と張るんじゃないですか?
え?だから見栄えがね。
ウチの連中に言わせれば、皇帝陛下を凌ぐらしいですけれどね。
いや、あはは、こんなこと旧帝国だったら不敬罪ですよね。
ウチの上官どの、皇帝陛下とは付き合いが長いでしょ?
だからついついこんな感じに言っちゃうんです。
ミッターマイヤー閣下のところもこんなんじゃないですか?
きっとね。

厳しいかって?
ああ、まぁそういう面もありますよ。
そりゃあ大軍を預かる身ですからね。責任ってものがありますよ。
厳しさもないとやっていけませんって。
だから安心できるんですよ。
命預けてますからね。
戦争なんだから死ぬこともある程度覚悟してますけどね。でもやっぱり帰りたいですよ。
生きて帰りたいんです。
旧帝国時代の将校連中みたいに無駄な突撃将校とか決闘好きじゃないですから。
冷静沈着、押すべきところも引くべきところも心得て、だから無駄に負けないし、無駄に勝たないんです。
あれで、あの人、あの見た目がなかったらけっこう地味なのかもしれませんね。
均衡のとれたタイプってそういう面ありません?
ただね、それでいいんです。
さっきも言いましたけれど、やっぱり死にたくないですし。

ただねぇ、副官なんてしているとね、困ったところもあってですね…。
あ、笑いましたね?
何言おうとしたかわかったんですか?
ああ、漁色ね。うん漁色。あはは。
あれもねぇ、困るんですよ。
あの人、携帯端末の通常回線をね切っちゃうんですよ。恋人といるとき。
もちろん緊急用の回線はね、大丈夫ですからね。職責を果たせないとかそういうのはないんですけどね。

ああ、もうね、携帯端末はいいにしてもね。
女性を切っちゃ捨て切っちゃ捨てですからね。ああ、やっぱりマスコミの方にも有名なんだ。
え?オペラ歌手のHも?たった2週間?
バレリーナのPもですって?そっちは3週間?
あーあ、あんな美人をねぇ。

でも、ほとんどの女性が別に怨んじゃいないってのがすごいですよね。
あれじゃないですかね、上官どのが美女に飽きるっていうより…。
いやいや、美女が飽きるっていうよりね、呆れられるんじゃないですか?
でも、ま、一時のいい夢見たわ、って感じで怨まない。
あの人、ものすごくわがままですし。
矜持とかね、貴族出身とかね、そういうあれじゃないんです。
あれはもうね、ただのね、わがまま。
自分が甘えたいときに甘えさせなかったら拗ねるし、好き嫌い多いし。
気分屋だし!

いやいやいや、軍務にはね、あんまり影響ないですよ?
そういう意味では理想の上官です。
でもねぇ、あの人、ひとを見て甘えるから…。
ええ、ああいうわがままもね、甘えだと思うんです。
親しい人間だからでしょ?わがまま言えるって。
私とかベルゲングリューン閣下とか…。
ベルゲングリューン閣下なんて最大の被害者なのかもしれませんね。
私みたいに、こうやって愚痴れませんし。あのひと真面目だから。

ああ、私はね、真面目なふりしてるだけです。あそこまで純粋にはいられませんよ。
だってねぇ、いくら甘えてくれるっていってもねぇ、自分のものにはなってくれないでしょ…。
だったらちょっと引いてね、あきらめたふりしてる方が楽なんです。
あなたに振り回される忠実な部下その1ですよーって。
・・・うん?ああ、すみません、ひとりごとです。気にしないでください。

でね、上官どのがどれだけわがままかってね。
聞いてくださいよ!
先日だってね、コーヒーがほしいって言うから・・・・・・・・・・・・

 レッケンドルフ→ロイです。ロイさん不在ですが。

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